キャリアコンサルタント資格取得を検討している人の中には、「実践力を高めたい」「資格取得後も自己研鑽を続けたい」と考えている人が多いようです。
当記事ではおすすめのキャリアコンサルタント養成講座のひとつである「キャリアカウンセリング協会(CCA)」の実施している「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム」について解説していきます。
- 国家資格設立前からキャリアカウンセラーを養成
- グローバル資格「GCDF」の取得も目指せる
- 実践的なカウンセリング実技講座
- 専門実践教育訓練給付金の対象
キャリアカウンセリング協会とは

キャリアカウンセリング協会は、2003年設立当時から「キャリアコンサルタント」の前身である「キャリアコンサルタント能力評価試験(GCDF-Japan試験)」を実施しており、古くからキャリアコンサルタントの育成に携わってきた団体です。
「質の高いキャリアカウンセラー・キャリアコンサルタントの育成と学習支援」を最重要のテーマとして活動しており、キャリアコンサルタントの技術や地位の向上を目的として設立されました。
2003年設立から現在までの変遷
キャリアカウンセリング協会の歴史は古く、2003年の設立から一貫して”働く人一人一人がそれぞれの人生のステージで、より自分らしい生き方と働き方を選択し、その能力を発揮できる社会の実現に寄与すること”を理念に活動しています。
設立から現在までの変遷は以下の通りです。
- 2003年キャリアカウンセリング協会設立
GCDF-Japan 資格認定試験開始
- 2004年GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラムを開始
※同プログラムは㈱リクルートより移管
- 2005年~2006年キャリアカウンセラーのためのメンタルヘルスプログラムを開始
神田東クリニックと共同開発
- 2008年〜2010年CCAスーパーバイザー養成・認定プログラム開発&開始
CCAと筑波大学の共同研究
- 2014年渡辺三枝子先生によるカウンセリング心理学基礎講座開始
- 2016年4月GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラムが
厚生労働大臣認定キャリアコンサルタント養成講習に認定2016年キャリアコンサルタント資格が国家資格化したことに伴い、同プログラムが厚生労働大臣認定の講習へ
- 2016年4月15講座が国家資格更新講習として厚生労働大臣の指定を受ける
- 2019年~
2020年新たに6講座が国家資格更新講習として厚生労働大臣の指定を受ける - 2021年~
2022年新たに18講座が国家資格更新講習として厚生労働大臣の指定を受ける
国家資格化に伴いキャリアコンサルタント養成講習を開始
2016年にキャリアコンサルタントが国家資格化されたことに伴い、キャリアカウンセリング協会で実施している「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム」が厚生労働大臣の認定する講習となりました。
※少しわかりづらいですが、修了することが受験資格になっている通称「キャリアコンサルタント養成講座」に「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム」も該当しているということです。
この「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム」は他の養成講座には無い特徴を持っており、本質的なキャリアカウンセリング能力を伸ばしたいと考えている方にはおすすめの講座となっています。
GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラムとは
キャリアカウンセリング協会で実施している「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム(以下GCDFプログラム)」は、キャリアコンサルタント受験資格である厚生労働大臣が認定する講習です。
GCDFプログラムの最大の特徴は、世界各国で採用されているグローバルな資格である「GCDF」の取得も目指せるという点です。
GCDFプログラムは体験学習を中心に構成されており、キャリア支援に必要な知識やカウンセリングの技術を身に付けることが出来る、実践的な講座となっています。
12日間の体験型プログラム
GCDFプログラムの授業の80%は「アクティビティ」とよばれる体験型のプログラムで構成されています。
少人数制(最大15名程度)の同プログラムは実際の相談場面を想定した内容となっており、アセスメントツール・キャリア支援ツールの体験的学習や、ジョブカードの作成を通して実務への理解を深めることが出来ます。
6日間の充実のカウンセリング実技講座
GCDFプログラムはカウンセリング実技の内容が充実しており、12日間のうち半分(6日間)を占めています。
相談者(クライアント)との対話を深める「カウンセリングプロセス」「カウンセリング理論」の学習に加え、紙上での応答練習や築後六の検討を行い、キャリアコンサルタントとしてのスキルを体系的に身に付けることが可能です。
また、グループワークでは実際の相談場面を想定したロールプレイを行います。自分自身がクライアント役になることで必要なスキルの理解を深めることが出来るほか、「CCA認定のクライアント役」とロールプレイすることも出来ます。
また、振り返りの機会も多く用意されているので、自分自身の強みと弱みをしっかり理解してスキルアップを目指すことが可能な養成講座となっています。
受講修了後もサポートが充実!
GCDFプログラムでは受講修了後のサポートも充実しており、試験勉強に活用可能な「キーワード集」や「WEB確認テスト」が利用できます。
また、GCDFプログラムを実施しているキャリアカウンセリング協会では、知識やカウンセリングスキルのレベルを確認できる「CCA実力診断プログラム(ベーシック)」を受験できるほか、キャリアコンサルタント国家試験の科目別対策講座も別途受講可能です。
「キャリアコンサルティング技能士2級の対策講座」「キャリアコンサルタント更新講習」等も開講しているため、国家試験合格後にも継続的な学習を行うことが出来るのがキャリアカウンセリング協会の特徴といえます。
GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム受講料について
キャリアカウンセリング協会のキャリコン養成講座(GCDFプログラム)の受講料金は以下の通りです。
- 受講料金
- 396,000円(税込)
※税込み・テキスト代込み
約40万円の費用が日宇陽になるため、キャリアコンサルタント養成講座としてはやや高めの受講料となっています。
ですが、GCDFプログラムは国家試験の合格率も非常に高い養成講座なので、確実に資格取得を目指す人にはおすすめのスクールのひとつとなっています。
専門実践教育訓練給付金の活用で最大70%の助成が受けられる
キャリアコンサルタント養成講座は比較的高額な受講料が必要ですが、助成金を活用セすることでお得に受講することが可能です。
GCDFプログラムは厚生労働省管轄の専門実践教育訓練給付金の対象となる講座のため、申請すれば最大で受講料金の70%の支給を受けることが出来ます。
70%の給付を受けるためには「試験合格」が必要ですが、キャリアカウンセリング協会のGCDFプログラムは合格率が高いため、助成金を利用する人には必見のスクールです。
GCDF資格とは
GCDFは国家資格キャリアコンサルタントとは別の民間資格で、「Grobal Career Development facilitator」の略称です。
1997年のアメリカでキャリア支援の質を上げるために国を上げて開発された資格で、その名の通り現在では世界16の地域で採用されているグローバルな資格です。
「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム」の受講者は、一定の要件を満たすことでGCDF資格の取得が可能になるため、キャリアコンサルタント資格と並行して取得が目指せます。
参照:Center for Credentialing & Education「GCDF」
GCDF資格の取得方法
GCDF-Japan資格を取得するためには、「米国CCE, Inc.」による審査に通過する必要があります。
当該資格の認定審査を受けるためには、以下の3つの条件を満たす必要があります。
参照:キャリアカウンセリング協会「GCDF-Japan資格 新規申請について」
GCDF-Japan資格申請のための3つの条件
- GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニング プログラムを修了
- 本記事で紹介したGCDF-Japanプログラムを修了
- 以下のいずれかの試験合格(学科・実技ともに)
- ・CCA実力診断プログラム(ベーシック)
・キャリアコンサルタント試験(国家資格)
・キャリアコンサルティング技能検定 - キャリア実務における必要経験年数の到達
- ・大学院卒の場合:のべ1年
・大学卒の場合:のべ2年
・短大もしくは専門学校卒の場合:のべ3年
・高校卒の場合:のべ4年
※キャリア実務についてはコチラを参照
GCDF資格取得のメリット
GCDF資格は人材サービスや企業の人事部門、教育機関などの「人材プロフェッショナル」の資格取得が多く、歴史と信頼のある資格です。そのため、資格取得をすることでHR業界の中で一定の信頼を担保することが可能です。
また、キャリアカウンセリング協会ではキャリアコンサルタント資格取得後も「熟練レベル(2級技能士)」「指導者レベル(1級技能士)」を目指す方への教育体制や、各種更新講習を用意しており、GCDF-Japan資格保持者には受講料20%OFFの優遇を受けられます。
GCDF-Japanプログラムのよくある質問
最後に、GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラムのよくある質問を、キャリアカウンセリング協会のご担当者様にインタビューを行いましたので下記に記載させていただきます。
- Q「アクティビティ」という体験学習とは具体的にどんな内容でしょうか?
- A
キャリア支援に関連する各種テーマについて、個人研究を行った後、グループで検討し、発表します。VPI職業興味検査やOSI職業ストレス検査などの心理検査を、受講者自身で体験するワークもあります。最終日には、グループでキャリア支援サービスを企画し、発表します。
キャリア支援の実践の場で学んだ知識を活かせるよう、体験を通じて身につけられるようにしています。
- Qカウンセリング実技の講義(6日間)は具体的にどんな内容でしょうか?
- A
GCDFでは、「カウンセリング・プロセス」に沿って実技を学びます。
カウンセリング・プロセスとは、クライアントがポジティブな方向性を見つけて望ましいゴールを達成できるような行動を起こすために、カウンセラーがクライアントを支援する過程のことです。GCDFではカウンセリング・プロセスのうち、「関係構築」「問題の把握」の2ステップを学びます。
具体的には、紙上応答、有資格者の認定クライアント役や受講者同士のロールプレイング、録音したロールプレイングを使っての振り返り、自身が作成したカウンセリング逐語を元に専門講師による個別指導、映像教材の視聴などがあります。
- Q通信講座は通学講座と授業の内容は変わりますか?
- A
通信講座の内容は通学講座と同じです。
グループワークやカウンセリング実技のロールプレイングはZoomミーティングのブレイクアウトセッションを使って行います。
- Q修了生に対して就職のサポートなどはありますか?
- A
修了後、キャリアコンサルタント試験またはキャリアカウンセリング協会が実施する試験に合格してGCDF-Japanキャリアカウンセラー資格を取得すると、キャリアカウンセリング関連の仕事情報配信を受けることができます。
仕事情報は、GCDF-Japan運営団体である特定非営利活動法人キャリアカウンセリング協会の基幹会員企業(リクルートグループ・パーソルグループ・マンパワーグループ)による募集案件などです。
- QGCDFプログラムの修了生の合格率は非常に高いようですが、何が要因でしょうか?
- A
高い合格率の要因は二つあると考えています。
一つはカウンセリング実技講習に力を入れていることです。
GCDFプログラムでは、ロールプレイングの録音や文字起こし、講師による個別指導などを通じて課題を明確にし、課題克服に向けて練習を繰り返します。また、受講生同士のロールプレイングに加えて、有資格者の認定クライアント役とのロールプレイングも行います。プログラムの一環ではありつつも、第三者と本番さながらの緊張感を持って練習することで、実践時に力が発揮できるようになるのではないかと考えます。
二つ目には業界唯一の3科模擬試験(CCA実力診断プログラム(ベーシック))の存在が挙げられます。国家試験の受験前にCCA実力診断プログラム(ベーシック)を受験することで、自身の現時点での実力値と課題を認識し、試験本番までに効果的な学習をしているからではないかと考えます。
キャリアカウンセリング協会のGCDF-Japanプログラムまとめ
キャリアカウンセリング協会(CCA)のキャリコン養成講座である「GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラム」では、キャリアコンサルタント資格だけではなくGCDF-Japanというグローバルな資格取得を目指すことが可能です。
GCDFプログラムは非常に実践的なスキルを身に付けられる講座となっており、そのため国家試験の合格率も他スクールと比較して高い実績が出ているようです。
そのため、「実際のキャリアコンサルティング場面で活躍できるスキルを身に付けたい!」と考えている方にはオススメの養成講座ですので、興味がある人はぜひ下記のHPからご確認ください。
キャリアカウンセリング協会HP