「JAICOのキャリコン養成講座って実際どうなの?」
「カウンセリングの実践的なスキルが身に付くって本当?」
JAICOのキャリアコンサルタント養成講座の受講を検討している人の中には、このような疑問を持つ人もいるでしょう。
JAICO(正式名称:一般社団法人日本産業カウンセラー協会)は、カウンセラー育成に強みを持つ団体です。1960年の設立以来、メンタルヘルス対策の支援で培ってきた経験とノウハウを活かし、キャリアコンサルタント養成講座も開講しています。
本記事では、カウンセリングに強みを持つJAICOだからこそ持つ養成講座の特徴や受講料について、分かりやすく解説していきます。

キャリアコンサルタント養成講座は30~40万円ほどの費用が必要になるため、受講するスクールは慎重に選ぶようにしましょう!
※別途「産業カウンセラー養成講座」の受講が必要
JAICOのキャリアコンサルタント養成講座とは

| 運営団体 | JAICO (正式名称:一般社団法人日本産業カウンセラー協会) |
| 受講形式 | ・通学 ・オンライン ※どちらも対応可能 |
| 開講エリア | 全国各地で実施 |
| 受講時間 | ・通信課程(在宅学習):69時間 ・スクーリング(通学もしくはオンライン):84時間 |
| 受講料 | 330,000円 (教材費込み) |
| 教育訓練の利用可否 | 専門実践教育訓練給付金を利用可能 |
| 公式HP | https://www.jaico.cc/ |
※受講料は税込み表記
JAICOは1960年の創立以来、産業カウンセラーの育成や企業向け研修を通して、長年「働く人の支援」に取り組んできた団体です。
その経験を活かしたJAICOのキャリアコンサルタント養成講座では、約7万人の産業カウンセラーを輩出してきたノウハウを基に、現場で活かせる実践的な傾聴スキルを身につけられる点が特徴のひとつ。
特に、実習では受講者6人に講師1人が担当する少人数体制で指導を受けられる点が特徴で、丁寧なフィードバックを受けながら学べるため、実践力をしっかり磨きたい人におすすめの講座です。

JAICOの養成講座では、キャリアコンサルティング技能士2級以上に加えて、産業カウンセラー資格も保有する講師陣が指導を担当しています。
現場経験が豊富なプロから学べるため、単に資格取得を目指すだけでなく、キャリア支援の実務で活かせるスキルをしっかり身につけられる点が大きな特徴です。
JAICOのキャリアコンサルタント養成講座の受講料と割引制度
JAICOのキャリアコンサルタント養成講座の受講料は税込330,000円(教材費込み)です。
講習内容には、スクーリング(通学またはオンライン)12日間と、e-learningが含まれており、実技と理論の両面を効率よく学べる設計になっています。
また、一定の条件を満たす方は受講料割引制度の対象となり、費用を抑えて受講することも可能です。
JAICOのキャリコン養成講座の割引制度
※全て税込み表記
※併用不可
参照:JAICO「国家資格キャリアコンサルタント養成講習 受講料割引のご案内」
さらに「専門実践教育訓練給付制度」にも対応しているため、対象者は受講費用の最大80%の支給を受けることが可能です。
分割払い(学費ローン)にも対応しているため、まとまった支払いが難しい方も受講しやすい仕組みが整っているスクールといえます。

比較的リーズナブルな受講料に加えて、割引制度や専門実践教育訓練給付金も利用できるため、費用面の負担を抑えながら学べる講座です。
コストをかけずにキャリコン資格取得を目指したい人にとって、受講しやすい養成講座のひとつといえるでしょう。
JAICOのキャリアコンサルタント養成講座の特徴
JAICOのキャリアコンサルタント養成講座の主な特徴は以下の通りです。
上記はいずれもキャリアコンサルティングの学びの質に直結する要素です。1つずつ詳しく解説していきます。
傾聴スキルを重視した講習
JAICOのキャリアコンサルタント養成講座では、現場で使える傾聴スキルを重点的に学べることが大きな特徴です。
キャリア支援においては、来談者中心アプローチに代表される傾聴スキルが不可欠です。相談者との信頼関係の構築や、本人の自己理解を促すプロセスに直結するため、キャリアコンサルタントにとって最重要スキルのひとつといえます。
キャリアコンサルティングにおいて重要な「信頼関係(ラポール)の構築」や「自己理解の促し」のためには必須のスキルであり、最重要スキルのひとつです。
JAICOはこれまで、働く人のメンタルヘルス支援や産業カウンセラーの養成を長年行ってきた団体です。
そのノウハウを活かし、心理支援の視点を踏まえた実践的な傾聴指導を受けられる点が強みのひとつ。
そのため、「傾聴を深く理解したい」「実用的なカウンセリングスキルを身につけたい」と考えている人に、特におすすめの養成講座です。

傾聴は人材業界で働く人にも必須のスキルなので、転職エージェントや人材派遣会社で働く人も、是非受講を検討するようにしましょう。
6人に1人講師がつく受講体制
JAICOのキャリコン養成講座の大きな特徴として、「受講者6人に講師1人」という少人数制の実技指導体制が挙げられます。
講師が受講生ひとりに時間を多くかけられるこの体制により、一人ひとりの弱点・癖に合わせた具体的なフィードバックが受けられるため、実技スキルが確実に伸びる講座といえます。
実習ではロールプレイを繰り返し、相談者役・キャリアコンサルタント役の両方を体験します。講師が細かい言葉選び、姿勢、沈黙の使い方までチェックしながら指導するため、「できていると思っていたけれど改善点が多い」と気づく受講者も少なくありません。
その結果、実技演習の満足度は99.4%(※)と極めて高い評価につながっています。※同協会実施の2025年3月修了者アンケート
講師全員が国家資格キャリアコンサルタントに加えて、産業カウンセラー資格とキャリアコンサルティング技能士2級以上を保有しています。
現場経験が豊富な講師から学べるため、資格取得だけでなく、実務の現場で役立つスキルを身につけやすい点が魅力です。

キャリアコンサルティング技能士2級は、キャリアコンサルタントの上位資格であり「熟練レベル」に位置付けられています。
基本的に3年以上の実務経験が無ければ取得できない資格のため、講師の一定以上の実務経験が保証されている点が特徴といえるでしょう。
実践的なメンタルヘルスの知見を学べる
JAICOのキャリコン養成講座は、キャリア支援に不可欠なメンタルヘルス対応力を習得できる点が大きな強みです。
就職・転職・育児・介護との両立、職場の人間関係、休職・復職など、働く人が抱える課題はキャリアだけでなく、心理的ストレスとも深く関係しています。
JAICOでは、長年メンタルヘルス支援の現場に携わってきた経験をもとに、「心の状態を踏まえた支援」や「職場内のメンタルヘルス維持」に関する知識を学ぶことが可能です。

キャリアコンサルティングの現場では、「精神的に参っている」という相談者の支援が求められるケースも少なくありません。
その際、適切な対応を行うために必須のメンタルヘルス知識を身につけられる点は、JAICOの養成講座の大きな強みといえるでしょう。
模擬試験などの試験対策が充実
JAICOの養成講座は、模擬試験などの試験対策が充実している点が特徴です。
JAICOのキャリコン試験対策
全国統一模擬試験は本番の1か月前に実施され、受験後には、自分の強みや弱みがわかる丁寧なフィードバックレポートが送付され、効率的に弱点を改善できます
さらに、学科・論述・面接それぞれに対応した試験対策講座が全国で開催されているため、ニーズに合わせた受講が可能です。
ただし、養成講座の受講料とは別途費用が必要になるため、注意しておきましょう。

模擬試験などの試験対策に魅力を感じてJAICOで受講する際は、受講費用の総額が具体的にいくらになるのか事前に確認するようにしましょう。
JAICOのキャリコン養成講座がおすすめな人の特徴
ここまでお伝えしてきた特徴を踏まえると、JAICOのキャリアコンサルタント養成講座は次のような人に特におすすめです。
それぞれ詳しく解説していきます。
カウンセリングスキルを重視したい人
JAICOのキャリコン養成講座は、「カウンセリングスキルの習得」を重視している人に特におすすめです。
JAICOはもともと産業カウンセラーの養成や、企業研修・個人向けカウンセリングを行ってきた団体です。対人支援の現場で培ったノウハウを活かし、実践的な傾聴スキルやカウンセリング技法を体系的に学べる点が特徴です。
そのため、対人支援の経験がない人や、「相手に寄り添う支援ができていない気がする…」という不安を持つキャリア支援職の方にとって、体系的に傾聴力を身につけられる点は大きなメリットといえます。

パーソンセンタード・アプローチをはじめとしたカウンセリングスキルは、相談者の主訴の理解、および自己理解の促進のために必須の能力です。
そのため、「まずはカウンセリング力をしっかり磨きたい」という方には、JAICOのキャリアコンサルタント養成講座が特におすすめです。
通学でキャリアコンサルティングを学びたい人
JAICOのキャリアコンサルタント養成講座は、実習科目を通学で学びたい人におすすめです。
キャリアコンサルタント養成講座の実習では、実際の相談場面に近い形式でロールプレイを行うため、「知っている」を「できる」に変える学習ができる点が特徴です。
オンラインで実習科目を学べるキャリアコンサルタント養成講座は多いですが、非言語コミュニケーションまで含めて学ぶには限界があるといえます。
その点、JAICOは全国各地に通学教室を用意しており、対面で実践的な指導が受けられます。受講中の表情、沈黙の使い方、姿勢、声のトーンなど、オンラインでは伝わりにくい細かなポイントまで講師が丁寧にフィードバックしてくれることが大きなメリットです。

JAICOでは、12日間のスクーリングをすべてオンラインで受講可能なコースも用意されており、通学と同様に講師の指導が丁寧に入り、受講方法に関係なく質の高い実技指導が受けられます。
そのため、通学可能エリアに教室が無い人も安心して受講できるでしょう。
日本産業カウンセラー資格とダブルライセンスを目指したい人
「キャリアコンサルタント取得後に産業カウンセラー資格も取りたい」
「既に産業カウンセラー資格を取得している」
このような人には、JAICOのキャリアコンサルタント養成講座は特におすすめです。
日本産業カウンセラー協会の会員であれば、受講料の割引制度が適用される場合があるだけでなく、これまで同協会の活動や研修・講座に触れてきた人にとっては、学びの延長線上で資格取得を目指せる点が大きなメリットです。
さらに、産業カウンセラーとキャリアコンサルタントの両方の資格を保有することで、専門性や信頼性がより高く評価され、企業・教育機関・行政など、さまざまな領域で活躍できる可能性が高まります。

キャリアコンサルタントとして、メンタルヘルス支援や心理に関わる領域を強みにしたい方は、産業カウンセラーとのダブルライセンスを視野に入れるとよいでしょう。
JAICOでは産業カウンセラー資格も取得可能
JAICO(日本産業カウンセラー協会)は、キャリアコンサルタントだけでなく、産業カウンセラー資格の養成機関としても長い歴史と実績があります。
産業カウンセラーとは、働く人を心理学的手法で支援する専門職であり、キャリア支援に加えてメンタルヘルスの側面からもサポートする役割を担います。
JAICOでは、キャリアコンサルタント養成講座とは別に「産業カウンセラー養成講座」も運営しており、講座を受講した上で試験に合格することで、産業カウンセラー資格を取得することができます。
| 講座名 | 産業カウンセラー養成講座 |
| 取得できる資格 | 産業カウンセラー (民間資格) |
| 受講形式 | ・対面 ・オンライン ※どちらも対応可能 |
| 開講エリア | 全国各地で実施 |
| 受講時間 | 【通学コース】 対面:104時間 【オンラインコース】 ・対面:28時間 ・オンライン:76時間 【フルオンラインコース】 オンライン:104時間 |
| 受講料 | 352,000円 (教材費込み) |
| 教育訓練の利用可否 | 一般教育訓練給付金を利用可能 |
| 公式HP | https://www.counselor.or.jp/portals/0/e-learning/ |
※受講料は税込み表記

ここからは産業カウンセラー資格のメリットと注意点について、詳しく解説します。
産業カウンセラー資格のメリット
産業カウンセラー資格を取得するメリットは、主に以下の通りです。
産業カウンセラー資格のメリット
産業カウンセラー資格の一番のメリットは、働く人の心理に深く寄り添うための「心理学・メンタルヘルスの専門知識」と面談技術を体系的に身につけられることです。
キャリアコンサルタントが「キャリア選択の支援」を軸にするのに対し、産業カウンセラーは「心の状態を理解して支援する」ことを土台に学びます。
そのため、復職支援・ハラスメントの相談・人間関係の悩みなど感情・ストレス要因が絡む相談に強い支援者になれる点が大きな強みです。
また、産業カウンセラーの資格を取得することで、企業の相談室、福祉領域、教育機関など、心理支援ニーズが高い現場での活躍の幅が広がります。
さらに、JAICOが実施する各種研修・相談活動に参加できるため、働きながら実務経験を積むチャンスが得られることも、他資格にはあまりない魅力です。

実際のキャリア支援の現場では、メンタルヘルスの知識や心理学に基づいた対応が求められるケースが少なくありません。
そのため、産業カウンセラー資格を取得することで、キャリア支援に加えて心理的支援も行えるようになり、専門領域を大きく広げられる点は大きなメリットになります。
産業カウンセラー資格の注意点
産業カウンセラー資格の取得を検討する際に、事前に知っておくべき注意点は以下の通りです。
産業カウンセラー資格の注意点
前述のとおり、産業カウンセラー資格には大きなメリットがありますが、国家資格であるキャリアコンサルタントとは異なり、JAICOが認定する民間資格です。
そのため、資格単体で就職の可否が決まったり、収入が大きく向上するわけではありません。実務経験やスキルと掛け合わせることで、価値が広がる資格といえます。
また、キャリアコンサルタント資格とは別に、産業カウンセラー養成講座の受講が必要になり、受講費用が発生する点にも注意しておきましょう。
>「産業カウンセラーは役に立たない」は嘘!活かせる仕事を解説
JAICOのキャリアコンサルタント養成講座のよくある質問
最後に、JAICOのキャリアコンサルタント養成講座に関するよくある質問について、以下に解説していきます。
- Q通学受講をしたいのですが、可能でしょうか?
- A
はい、可能です。JAICOのキャリアコンサルタント養成講座は、全国各地の教室で通学受講が可能です。
ただし、時期によっては開講クラスが無いエリアもあるため、注意しておきましょう。
- Q試験対策の講座等はありますか?
- A
はい、JAICOでは国家試験対策講座が用意されています。さらに、全国統一模擬試験「キャリ模試®」を受験でき、本番さながらの試験形式を事前に体験できる点が大きな特徴です。
模試受験後には、自分の弱点や強みをまとめたフィードバックレポートが送付されるため、試験までの期間に「どこを重点的に復習すべきか」が明確にすることが可能です。
ただし、いずれも養成講座とは別途費用が必要になるため、注意しておきましょう。
- QJAICOのキャリアコンサルタント養成講座を受ければ、「産業カウンセラー」の資格も取得できますか?
- A
産業カウンセラーとキャリアコンサルタントは全く別の資格です。
そのため、産業カウンセラーを取得するためには、別途「産業カウンセラー養成講座」を受講し、試験に合格しなければなりません。
ただし、同じ協会が実施する講座のため、学びの方向性がつながっているというメリットがあります。
キャリア支援に心理支援の視点を加えたい方や、より深い相談対応を目指したい方が、キャリアコンサルタント取得後に産業カウンセラーを目指すケースも多く、両資格を併せ持つことで活躍の幅を広げることが可能です。
JAICO(日本産業カウンセラー協会)のキャリアコンサルタント養成講座まとめ
JAICO(日本産業カウンセラー協会)のキャリアコンサルタント養成講座は、実践力と傾聴力を重視した受講内容になっています。
受講者6人に講師1人の少人数指導、メンタルヘルスに強いカリキュラム、全国統一模試による試験サポートなど、資格取得から実務を見据えた支援者を育てる点が特長です。
また、約7万人の産業カウンセラーを育成してきた協会の歴史と実績を活かした講座になっているため、傾聴をベースにしたカウンセリングスキルを身につけたい人には特におすすめの養成講座といえるでしょう。

-scaled-e1639839482110-160x90.jpg)




