人材紹介会社のビジネスモデルと社会的役割(価値提供)について

アプローチの勉強 人材業界について

こんにちは。
正直キャリアコンサルタントのパオ助です。
今回は、人材紹介というビジネスモデルについてお話ししていきます。

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人材紹介事業のビジネスモデル

そもそも、「人材紹介事業」とはどんなビジネスモデルなのでしょうか?
ここで少しおさらいしておきます。

人材紹介とは、読んで字のごとく、人材を紹介して収益を得るビジネスモデルです。

例えば、人材紹介会社が、仕事を探している「求職者Aさん」を、人材を探している(採用を行っている)企業Bに紹介することで、紹介料(紹介手数料)を得ることが出来ます。

ただし、人材を紹介するだけでは紹介料は発生せず、紹介した人材が「採用」された場合のみ、紹介料が発生します。(例外あり)

特徴としては、
・大半の人材紹介会社は、求職者からは費用を受け取らない
・紹介手数料は、採用を行った企業から、人材紹介会社へ発生する
・紹介手数料は、採用された方の想定年収の20~35%
(想定年収400万円なら、紹介手数料は80~140万円!)
があげられます。

有名な企業だと、リクルートやマイナビ、JACリクルートメント等があり、俗に「転職エージェント」と呼ばれる企業が提供している人材サービスです。

100万円を越える手数料は高い!?

紹介手数料の相場(80~140万円)を聞いて、「高い!」と感じる方もいるのではないでしょうか。

私も、未経験で人材紹介の転職エージェントとして働き始めた当初は
・こんな手数料払う企業あるのか
・もっと安くした方がよいのではないか
と、不安を感じました。

また、「人材紹介」というビジネスモデルに対して、
・中間搾取の一種ではないか
・紹介会社がいない方が、採用活動も就職活動も容易になるのではないか
とも思いました。

しかし、実際にお仕事を探している方々や、企業の採用担当者の方とお話しして、人材紹介の持つ役割や影響力について考えさせられ、単純に「高いから悪」という思考こそが間違っていたと反省しました。

超高齢化社会を迎え、2030年には644万人の労働力不足が予測される日本において、企業における「よい人材の採用」はお金に変えられるものではありません。

また、ワークライフバランスを重視する現代の労働者にとって、就職活動は単純な職場選びではありません。

「どういう職場なら自分らしく働けるか?」を考え、自分自身の人生(キャリア)を見直す機会としてとらえられる人が多くなっています。

人材紹介のもつ社会的役割

では、100万円単位の高額な手数料が発生する人材紹介会社は、社会にどんな役割が求められているのでしょうか?

私は、
・労働者が、「自分らしく」「やりがい」を持って働く
・企業が、より良い人材を獲得する
ことをサポートするのが人材紹介会社の役割だと考えています。

綺麗事では全くなく、正しく人材紹介が行われることで、上記が達成することができると考えております。

具体的に、どういうことか一緒に考えていきましょう。

労働力の需給調整機能

大前提として、人材紹介会社は国から許可を得た「有料職業紹介会社」です。
(ちなみに、ハローワークは「無料職業紹介事業者」)
出典:厚生労働省

その人材紹介会社(職業紹介会社)の本質的な機能のひとつに、「労働力の需給調整機能」があります。

つまり、人材紹介会社には、そのビジネスモデルの役割の一つとして
・人材不足の業界(企業)に人材を集め、人材不足を解消する
という機能があります。

※余談ですが、この「人材不足の業界(企業)に人材を集める」という機能をより強く発揮するために、人材紹介会社が「人材を育てる」という役割を担ったり、もしくは間接的に人材育成を促進することもあります。
(詳細は気が向いたら別記事にてご紹介いたします)

しかし、人材が不足している業界(企業)には、必ず、人材が集まりづらい理由が存在します。

具体的には、どうやって人材不足の業界に人材を集め、人手不足を解消するのでしょうか?

本記事では、求職者に対しての役割を確認していきましょう。

求職者への価値提供

そもそも、人材紹介会社を介しての就職活動は、仕事を探している人にとって、どんなメリットがあるのでしょうか?

仕事探しをしている求職者にとって、求人誌や求人サイト等の「求人媒体」のみを使用した就職活動とのもっとも大きな違いは、キャリアアドバイザー(通称CA)への相談が可能になる、という点です。

キャリアアドバイザーとは、転職希望者一人ひとりの希望条件や現在の状況を聞き、その上でぴったりの求人を提案する、転職活動の伴走者とも言えます。

語弊を恐れずに言えば、「引っ越したい!」「マンションを借りたい!」と思ったときにお話しする、不動産屋の担当者のようなものです。

不動産屋にいけば物件の専門家がいるように、人材紹介会社にもキャリアの専門家がいます。
それが、人材紹介会社の「キャリアアドバイザー」です。

つまり、人材紹介会社にいけば、キャリアの専門家であるキャリアアドバイザーに相談した上で、転職活動を進めることが可能になります。

一昔前の時代とは違い、この記事を作成している2021年現在は、長い職業人生のなかで「転職」を経験するのは「当たり前」の時代となっており、珍しいことではありません。

そんな「転職当たり前時代」の強い味方となるのが、「人材紹介会社」「キャリアアドバイザー」であり、転職希望者にしてみれば、これれを使いこなすことこそが転職活動成功の近道です。

ただし、キャリアアドバイザーの質については、各紹介会社によってかなりのバラつきがあります。

もちろん、キャリア相談に関して、知識や経験にばらつきがあるのは仕方のないことですが、
「未経験で業界やキャリアの知識も持っていないキャリアアドバイザー」もいれば、「キャリア相談の国家資格(キャリアコンサルタント)を持ったキャリアアドバイザー」まで、様々な担当者が人材紹介会社で勤務しており、人材紹介会社(職業紹介会社)に相談にいった際に、どんなキャリアアドバイザーが自身の担当になるのかは、半分以上が運となります。
(運任せにしないキャリアアドバイザー選びについて別記事で後述いたします)

ここまで転職希望者の支店でお話ししてしまいましたが、人材紹介会社としては、自社のキャリアアドバイザーどれだけの価値を転職希望者に提供できるかが、紹介会社の質を決めることとなります。

キャリアアドバイザーの提供する価値、それは
「理解を深めることへの支援」です。

もっと詳しく説明すると、転職希望者が
・自己理解を深める
・仕事や職業への理解を深める
この二つを支援すること、これがキャリアアドバイザーの持つ重要な価値だと私は考えています。

自己理解を深める支援とは、具体的に何をするのかというと、転職希望者の条件面だけでなく、取り巻く環境や考え方を傾聴し、その上で転職希望者自身でも気づかなかったような自身のニーズを、一緒に発見していく。

これが、自己理解を深める支援の一例です。

また、「仕事や職業への理解を深める支援」は、転職希望者に業界や求人の説明を通して行うことが多いですが、これには、単純な知識が求められるだけではなく、転職希望者一人一人に会わせた説明を行います。

また、説明を行う業界や求人も、「求職者が希望する業界や求人」だけではなく、自身では見つけられない(もしくは探さない)求人も、転職希望者のニーズにマッチする部分とそうではない部分を明確にして説明を行います。

そうすることで、転職希望者が「自分らしくイキイキと働く」を支援することに繋がります。

また、この「自身では見つけられない(探さない)求人の提案」は、求職者が自身の本当のニーズに気づくきっかけになるだけではなく、人材が不足している業界や、業績が伸び盛りなのに人手不足の企業が、求職者の転職先の候補に入るきっかけにもなります。

つまり、キャリアアドバイザーは転職希望者の「自己理解」「職業理解」を促すことで、
・求職者が生き生きと働く支援
・人材不足の解消
を両輪で解消する仕事を行っています。

キャリアアドバイザーに求められる能力

はじめての記事のわりに長くなってしまったので、ここは簡潔にいきたいと思います。

自己理解や仕事理解を促すことが役割のキャリアアドバイザー、求められる能力はズバリ「傾聴力」です。

それも、ただの傾聴力ではありません。

名著「7つの習慣」にも度々登場する「カール・ロジャーズ」が提唱した「来談者中心カウンセリング」という、カウンセリング技法をベースとした傾聴力が必要とされています。

【面談のコツ】人材紹介会社にオススメのカウンセリング技術/来談者中心カウンセリングについて
この記事では、人材紹介会社に勤務している方、特に求職者の方と直接お話しするCA(キャリアアドバイザー)と呼ばれる方にオススメのカウンセリング技術である「来談者中心カウンセリング」についてご紹介させて頂きます。オススメのキャリコン養成講座はコ

専門的にカウンセリングを勉強した人でなくても、1流のキャリアアドバイザーであれば、この傾聴力が高く、自然とカウンセリング技法に沿った面談を行い、転職希望者の相談にのっている方が多くいます。

私自身は、そういう「天然でカウンセリング技法が使える天才」ではなかったので、ガンガン勉強しましたが、天才でなくても学べばある程度身に付くものだな、と感じました。

また、新しいことを学ぶなかで、転機や困難に直面している転職希望者の心にも寄り添うことができるようになっていたように感じます。

そう考えると、キャリアアドバイザーには「傾聴力」と同じくらい「新しいことを学ぶ姿勢」が必要なのかもしれません。

今回の記事では、人材紹介のビジネスモデルについてご紹介させていただきました。

質問などある方は、是非どんどんコメント残していってください!

この記事の筆者
キャリアコンサルタント
パオ助

介護業界専門の転職エージェントで両面型担当者として勤務後、今はマーケティングとキャリアコンサルタントを両立中。
キャリアコンサルタントとして、人材業界や介護業界についての情報を発信中!転職エージェントや人材派遣会社で勤めている方々全員に「キャリアコンサルタント」の資格を取得してもらうのが夢。
資格取得の難易度や、おすすめのキャリアコンサルタント養成講座の情報等を発信していきます!
Twitterでは緩めの発信をしているので、よければフォローしてください。
 
【保持資格】
・独学で国家資格キャリアコンサルタント1発合格!
・2級キャリアコンサルティング技能士も独学で合格。
・その他保持資格:衛生管理者、個人情報保護士
 
【好きなカウンセリング技法】
・来談者中心カウンセリング
(パーソンセンタード・アプローチ)
 
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