介護職を辞めたい!辛くなる理由5選と退職前に絶対やるべきことをキャリアコンサルタントが解説

介護士

超高齢社会の日本では、介護職は最も求められている仕事のひとつです。ですが、職場によっては労働環境が良くない介護施設も多く、退職を真剣に検討している方もいるでしょう。中には、「介護職そのものを辞めたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、そんな方にこそ知ってもらいたい「介護職を辞めたくなる理由」とその解決策、「退職前に絶対やった方が良いこと」を解説していきます。

パオ助(元転職エージェント)
パオ助(元転職エージェント)

もしこの記事を読んでいる方が「介護職辞めたい」と考えているのであれば、「退職前にすべきこと」を必ずチェックしてください!

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介護職を辞めたくなる理由5選

介護職として勤めていると、「もう退職してしまいたい」と考えることも多いのではないでしょうか?介護の仕事をしている方が「やめたい」と考える代表的な理由は以下の通りです。

介護職が辞めたいと考える理由5選

給料が安い

職場の人間関係が悪い

転職するため

結婚や出産、育児などのライフイベントのため

事業所の理念と実際の運営状況にギャップを感じたため

いかがでしょうか。介護職として働いたことのある方であれば、共感することも多いのではないでしょうか。ひとつづつ詳しく解説していきます。

給料が安い

収入イメージ

介護施設を辞めた理由として、「給料」を上げる方は少なくありません。介護労働安定センターの調査によれば、介護関係の仕事を辞めた理由として「収入が少なかったため」と回答した方は男性で22.9%、女性で13.7%となっており退職の大きな要因となっています

参照:介護労働安定センター「令和2年度 介護労働実態調査の結果」

介護職員の平均給与

介護職の給料は、確かに決して高くはありません。人材確保のために「処遇改善加算金」などを取得している施設も多くありますが、それでもすべての施設が十分な処遇改善手当を受けられるわけではありません。

以下は介護職員等特定処遇改善加算を取得((Ⅰ)~(Ⅱ))している事業所における介護職員(月給・フルタイム勤務)の方の平均給与額です

令和3年9月
介護職員323,190円
参照:厚生労働省令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要(案)」

これを見ると、平均給与としては30万円を超えている介護職員ですが、地域や施設によってはこれを大きく下回る待遇となっていることも事実です。

転職エージェントに相談して給与UPが可能か確認する

同じ職種でも介護施設によって給与は大きく違うため、待遇UPを求めて退職・転職を考える方は少なくありません。経験や資格がある方であれば、転職をすることで待遇が改善される可能性が高いですが、もちろん必ず給与が上がるとは限りません。

もし現在の待遇に不満がある方は、転職エージェントに相談して自分の転職市場価値を確かめてみましょう!自身の今の待遇や条件面を伝え、待遇UPが可能か否かを確認したうえで、今の職場で働き続けるか否かを検討するのが賢い選択肢の一つといえます。

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職場の人間関係

介護施設を辞めたい理由に「人間関係」を上げる方は多くいます。介護関係の仕事を辞めた理由として「人間会計に問題があった」と回答した方は男性で26.7%、女性で23.2%と男女ともに多く、退職を検討する大きな要因となっています。

参照:介護労働安定センター「令和2年度 介護労働実態調査の結果」

これは私が転職エージェント時代によく聞いた退職理由です。介護の仕事は職員同士のコミュニケーションやチームワークが重要な仕事です。介護施設によってはユニットを少人数で運営する必要があり、一緒に仕事をする方が「苦手なお局さん」のシフトの日には、どうしても仕事に行くための足と気持ちが重くなってしまいます。

異動の相談をする

人間関係に悩む職員の中には、「介護士の仕事そのものはやりがいがあって楽しい」と考えている人も多いです。真剣に入居者さんのことを考えているからこそ、業務の障害となるような人間関係に悩まされるのかもしれません。

もし人間関係に悩んで退職を検討している方であれば、まずは施設長哉マネージャーなどの上司に移動の相談をしてみるのも良いでしょう。複数のユニットを持つ特別養護老人ホーム・有料老人ホームであれば施設内で移動をすることも可能です。また、施設を複数持っているような法人であれば、通勤可能圏内でほかの施設に異動させてもらえる可能性もあります。

入居者さんとの繋がりもあるため、出来るだけ退職せずに働き続けたいと考える方が多いと思いますが、もし人間関係の改善が難しく、移動も困難であれば退職して別の施設で活躍するための転職活動にエネルギーを使った方が有意義かもしれません。

他の介護施設へ転職するため

転職をするため介護施設を退職する方も多いです。令和2年度の調査では「他に良い仕事・職場があったため介護関係の仕事を辞めた」という方が男性で20.2%、女性で15.9%という回答結果となりました。

参照:介護労働安定センター「令和2年度 介護労働実態調査の結果」

この数字からも分かるように、「より良い職場を見つけた」という理由で退職する方も多くいます。

介護業界以外への転職

介護施設を退職する方の中には、介護という職種そのものを辞めて、「介護関連以外」の業界に転職する方もいます。

超高齢化社会の日本では、そもそもの労働人口が不足傾向にあるため、介護関係以外でも転職する難易度は比較的下がってきています。「どうやって転職活動を勧めればよいか分からない!」という方は、まずは総合職全般に強いリクナビネクストに登録するのがオススメです。

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結婚・出産・育児等のライフイベントのため

結婚や妊娠・出産などのライフイベントが介護職を辞めるキッカケになった方も多いようです。令和2年度の調査では、介護関係の仕事を辞めた理由として「結婚・妊娠・出産・育児のため」を挙げたのは女性で23.9%となっており、人生のライフイベントがきっかけとなり介護職を辞める方も多いことが分かります。

復職の壁!夜勤シフト

妊娠というライフイベントを終え、子育てがひと段落した段階で介護業界に戻りたいと考える方も多いですが、その際に障害となるのが「夜勤」の存在です。

一部の介護施設を除き(デイサービス等)、正社員として働くためには「夜勤のシフトに入れる」ということが条件になっている求人が多くなっています。ですが、子供がまだ完全に自立するまでは夜勤に入ったり、そもそもフルタイムで働くことが現実的ではない方も多いのではないでしょうか。

▽介護職の夜勤はコチラの記事で解説!

介護職として復職する際には派遣登録するのがオススメ!

「夜勤には入れないけど、介護職として働きたい」という方にオススメなのが、介護士専門の人材派遣・転職エージェントの利用です。

派遣であれば夜勤が出来なくとも正社員並みの待遇の時給で働くことも可能ですし、転職エージェントであれば日勤のみで働ける正社員求人を案内してもらえる可能性もあります。

個人的にオススメの「介護専門の人材会社」を下記の記事で紹介しておりますので、自分に合う会社に是非登録してみてください(まずは3社ほど登録して求人を比較するのがオススメです)

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事業所の理念と実際の運営状況にギャップ

意外と多いのが「事業所の理念と実際の運営状況にギャップを感じた」という退職理由です。これは私も転職エージェント時代に何度も話を聞いたことがあります。

参照:介護労働安定センター「令和2年度 介護労働実態調査の結果」

施設や法人として掲げている理念が気に入って入社したのに、実際に働いてみると「理念と全く違う働き方・サービス提供体制だった」ということも少なくありません。

人材不足ゆえにしょうがないケースもあると思いますが、不本意なサービスを自身の手で提供するのが耐えられない方は、介護職そのものが嫌いになる前に職場を変えるのも選択肢の一つとして考えられます。

退職前にやるべきこと

もし今の介護施設を「退職したい!」と考えている方は、下記を行うことを検討すべきです。

  • 介護業界特化の転職エージェントに登録
  • 介護業界特化の人材派遣会社に登録する
  • 異動の相談をする
  • 資格を取得する

ひとつづつ解説していきます。

介護業界特化の転職エージェントに登録

退職をする前に忘れずに行うべきなのが「転職エージェントに登録」することです。もしあなたが退職後も介護関連の仕事をすることを考えているのであれば、「介護業界特化のエージェント」に登録することがオススメです。

転職エージェントでは、通常入社するまでわからない職場の雰囲気などの情報を持っていたりするため、上手く利用すれば転職活動の強い味方になります。また、通常は自分ですべて行わないといけない「給与などの待遇交渉」も転職エージェントが自分に代わって行ってくれます。

働きつつ転職活動を行うのは気力と体力が必要ですが、転職エージェントを使えばスムーズに転職活動を進めることが可能です。(まずは複数社登録して求人を比較するのがオススメです)

日勤のみ希望する方は派遣会社へ登録するのがオススメ

前述したように、介護業界で正社員として働くためには「夜勤シフト」に入れることが条件になることが多いですが、介護業界専門の派遣会社に登録すれば、日勤のみでも正社員並みの待遇を得られることも多いです。

もし今の職場で「夜勤がしんどい」「日勤のみの仕事を探している」という方は、介護業界特化の人材派遣会社に登録してお仕事を探すのがオススメです。

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資格を取る

退職をする前に、可能なら資格を取得するのがオススメです。職場によっては「初任者研修」「実務者研修」等の資格取得のための講座費用(5万円~10万円)を全額補助してくれる介護施設もあるので、自身の職場がそういった補助がある場合はしっかりと利用するのがオススメです。

資格を取ることで現在の職場で待遇が上がる場合もあるうえに、転職をする場合にも資格を持っていた方が有利です。特に、国家資格である介護福祉士を持っていれば、給与交渉も有利に進めることが出来るため、しまずは転職エージェントに登録しつつ、資格取得後に面接を受けることも選択肢の一つとしてオススメです。

資格取る取得の際はスクールの比較を!

もし現在の職場に利用できる資格取得補助の制度が無いが、転職前に資格取得をしたい場合には、以下の資料請求サイトから複数のスクールの資料請求をして効率よく比較するのがオススメです。

転職エージェントの利用の際は複数登録オススメの理由

本記事では「退職を検討する際には転職エージェントを利用すべし」とお伝えしてきましたが、1つ注意点があります。それは、「転職エージェントを利用する際は複数社(まずは3社)登録する」ということです。

なぜなら、介護業界に限らず転職エージェントは担当者との相性がとても大切で、運悪く自分と相性の悪い担当にあたってしまうと転職活動がスムーズに行かない可能性もあるためです。

転職エージェントが持つ情報は活かしつつ担当者と相性が合わないというリスクを回避するためにも、最初に数社同時に登録して、その数社に同じ条件を伝えたうえで相性の良いエージェントを選んで転職活動を進めるのがオススメです。

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まとめ

介護職員として仕事をしていると「やめたい」「続けられる気がしない」と考えてしまうこともあると思います。

そんな時には、今の職場での課題は何か?を冷静に考えたうえで、自分の力で解決が難しいのなら周囲の人に相談してみましょう。

もしそれでも気持ちが変わらない場合は、違う介護施設に転職するのがオススメです。給料の発生しない期間をなくす(もしくは短くする)ためにも、働きながら転職活動をして、内定が出てから退職を伝えるのがオススメです。

多忙な中で転職活動を行う場合は、下記にの記事「介護業界特化のオススメ転職エージェント」をまとめておりますので、是非ご参照ください。

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この記事の筆者
キャリアコンサルタント
パオ助

介護業界専門の転職エージェントで両面型担当者として勤務後、今はマーケティングとキャリアコンサルタントを両立中。
キャリアコンサルタントとして、人材業界や介護業界についての情報を発信中!転職エージェントや人材派遣会社で勤めている方々全員に「キャリアコンサルタント」の資格を取得してもらうのが夢。
資格取得の難易度や、おすすめのキャリアコンサルタント養成講座の情報等を発信していきます!
Twitterでは緩めの発信をしているので、よければフォローしてください。
 
【保持資格】
・独学で国家資格キャリアコンサルタント1発合格!
・2級キャリアコンサルティング技能士も独学で合格。
・その他保持資格:衛生管理者、個人情報保護士
 
【好きなカウンセリング技法】
・来談者中心カウンセリング
(パーソンセンタード・アプローチ)
 
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